遺品整理で残しておくべきもの5選とその理由を徹底解説
最終更新日:2024.11.19
大切な人が亡くなると、しばらくの間は葬儀や相続などの手続き・作業に追われます。いずれも簡単に進まないことが多く、なかでも遺品整理は特に大変な作業と言われます。
というのも、初めての遺品整理では、
「捨ててしまったらまずいものがあったらどうしよう?」「これは手元に置いておくべき・・?」
といった判断がつかず、なかなか作業が進まないからです。
こんにちは。おうち整理士の榛田(はりた)です。今回は、遺品整理で残しておいた方がいいものとその理由をお教えします。
目次
遺品整理で残しておいた方がいいもの
遺品整理で残しておいた方がいいものは、ある程度決まっています。以下で詳しく解説します。
まずは「遺言書」と「エンディングノート(終活ノート)」を探そう
手放すものと手元に残しておくものを自身で判断する前に、まずは遺言書の有無を確認しましょう。
遺言書には、遺産の相続についてのみならず「自分の持ち物を◯◯さんに譲ってほしい」などの、遺品に関する具体的な希望が記載されている場合があるからです。
また、遺言書の確認とあわせて「エンディングノート(終活ノート)」も探しておくとよいでしょう。
エンディングノートには遺言書のように法的効力はありませんが、故人の要望が細かく記載されていることがあります。最近は、家族の知らぬ間に準備している方も増えています。
遺言書やエンディングノートを見つけたら、まずは故人様ご本人の希望に沿って遺品整理を進めていきましょう。
次は、故人様の要望がなかった場合に何を残しておくべきかを、順番にご紹介します。
1. 通帳や現金などの金銭関係
見つけた現金を捨てる人は少ないでしょうが、通帳は注意が必要です。サイズが小さいので、誤って処分してしまう可能性があるからです。
特に、生前整理などをせずに亡くなった方は、通帳を複数持っている場合があるため、全て探し出す必要があります。現金をタンスにへそくり貯金しているケースも少なくありません。
自分が見つけたからといって勝手に持ち帰ってしまうと、遺産分与で他の遺族と法的トラブルになる可能性があります。現金を見つけたときは、かならず家族に報告しましょう。
2. 身分証、カード類、印鑑
故人の身分証や印鑑などは、契約解除などの手続きに必要な場合があります。かさ張るものでもないので、完全に遺品整理が終わるまでは捨てずに残しておきましょう。
身分証やカード類を入れておく専用のボックスを作って保管しておくのも手です。
3. 借りているもの
故人が一人暮らしだった場合によく発生するのが、「借りている物を誤って処分してしまった」というトラブルです。
たとえば、以下のような品物があります。
- ・レンタルDVD/CD
- ・ウォーターサーバー
- ・物件に備え付けの家具、家電
これらを借り物だと気がつかずに捨ててしてしまうと、賠償金が発生する場合があります。
遺品整理の際は必ず、故人の持ち物かどうか確認してから行動に移りましょう。
4. 価値のあるもの
価値のある遺品は手放す際に売ることもできるため、処分せずに残しておきましょう。
- ・貴金属
- ・美術品
- ・骨董品
- ・ブランド品
- ・趣味のもの
これらはすぐに売却せずとも、そのまま相続することで資産にもなります。
また、貴金属やブランド品以外にも価値のあるものはあります。
- ・釣り具
- ・フィギュア
- ・切手のコレクション
- ・カメラ
- ・ゴルフ用品
- ・洋酒
これらも売れる可能性があるので、捨てずに残しておきましょう。実際に、お父様が趣味で集めていたヴィンテージのおもちゃを全て売却したところ、数百万円になったというケースもあります。
ただし、物品であっても金銭と同様に相続についての法律が適用されます。相続放棄をしている場合は、遺品を持ち帰ったり、売却することができないので、注意しましょう。
>>あわせて読みたい「遺品の買取ってできるの?失敗しない売り方を遺品整理のプロが解説」はこちら
5. 故人が大切にしていたもの
写真やアルバム、故人が生前大切に着ていた洋服など、処分すると後悔しそうだと思う品物は手元に保管しておきましょう。
写真やアルバムのように、「思い出として残しておきたいが、保管場所に困る・・・」という場合は、デジタル化することをおすすめします。DVDやスマホの中に保存しておけば、場所を取らずに保管できます。
やり方がわからない、という場合はカメラ屋さんに写真を持っていけば対応してもらえますので、ぜひ、試してみてください。カメラ屋さんなら、全国に1000店舗ほど展開しているカメラのキタムラさんがおすすめです。
勝手に処分してしまうと親族間でのトラブルに繋がってしまうことも
必要ないからと言って自分の判断で遺品を処分してしまうと、「これは必要なものだったのに!」と親族間のトラブルに発展してしまう可能性があります。
また、勝手に売却してしまうこともやってはいけません。自分以外の家族にとっては「残しておきたい品」だった可能性もあります。
遺品整理を行う際はしっかりと相続人同士で話し合って、それぞれが納得のいく形で整理していきましょう。
迷ったときは、「とりあえず残しておく」は正しい?
「遺品を手放すかどうか判断に迷った時は残しておく」ことを推奨している方も多いですが、とくに優柔不断な方にはおすすめできません。
もちろん、先ほど述べたように、勝手に捨ててしまったらトラブルになりそうな遺品などは、相続人同士で相談するまで置いておくべきでしょう。
しかし、自分以外に判断する人がいない場合は、「とりあえず残しておく」と、せっかく遺品の整理をしているのに、多くの品を「保管」しておくことになってしまいかねません。それでは、いつまで経っても整理が進みませんよね。
例えば、「思い出の品」のように捨てるかどうかの判断が難しい遺品は、思い切って手放す勇気を持つことも大切です。
>>あわせて読みたい「初めてでも自分でできる遺品整理のやり方とコツ!遺品整理士が徹底解説」はこちら
自分で判断できない時は遺品整理業者に相談するのがおすすめ
優柔不断でどれを捨ててどれを残すか判断付かないときは、専門業者に頼むのもおすすめです。
経験豊富なプロの遺品整理業者であれば、「どの遺品を手放したらいいか分からない」という相談を受けることが多いため、残しておいた方がいい遺品について的確なアドバイスができます。
また、「必要そうな書類が出てきたら一応保管しておいてほしい」というざっくりとした要望でも、快く引き受けてくれる業者が多いため、安心して任せられます。重くて運び出しが難しい大型家具や家電の引き取りもお願いすることができ、売りたい遺品がある場合は、買取を行っている業者であれば買い取ってもらえるというメリットもあります。
ただし、プロの業者といえどあくまでも他人。ある程度残しておきたいものは自分で決めておきましょう。
わたしたちおうち整理士でも、遺品の引き取りや買取を行っています。「通帳を探してほしい」「必要書類がどこにあるか見つけてほしい」などのご要望にお答えしたこともあります。
どの業者にするか迷った場合は、てっとり早く見積もりだけを取り寄せることもできますよ。まずは相場を知っておきましょう。
【簡単】10秒で完了!
まとめ
残しておくべき遺品の判断は難しいですが、相続人同士で相談しつつ、大切な故人様の遺品整理で後悔しないよう慎重に進めていきましょう。
現在、遺品整理に行き詰まっている方は、わたしたちおうち整理士にご相談ください。
プロの視点から、あなたに合った遺品整理の方法をご提案させていただきます。
これまでにおうち整理士で700件以上の遺品整理を担当。特殊清掃、リフォーム、骨董品買取など幅広い経験を重ねた上で知識を取得し、お客様に寄り添った仕事をモットーとしている。一般社団法人 遺品整理士認定協会「遺品整理士」を所持。