20代の終活は早過ぎ?|若い人でもできる準備をご紹介
最終更新日:2025.07.06

「終活」と聞くと、人生の後半を考えるイメージが強いかもしれません。
しかし近年、20代のような若い世代の間でも終活への関心が高まっています。
この年代で終活を始めることは決して早くなく、むしろ多くのメリットがあると考えられています。
この記事では20代で終活を始める人が増えている背景や、若い人でも取り組みやすい具体的な準備についてご紹介します。

こんにちは。おうち整理士の榛田(はりた)です。今回は、20代での終活について、そのメリットや注意点を解説します。
目次
若い世代が終活を始めるのは早いのか
終活は、人生の終わりに向けて準備をすることですが、始めるのに決まった年齢はありません。
若い世代が終活を始めるのは決して早すぎるとは言えないのです。
20代のような若い年代であっても、病気や事故など予期せぬ出来事が起こる可能性はゼロではありません。
もしもの時に備え、自分の意思や身辺を整理しておくことは、残される家族の負担を減らし、自分自身の不安を軽減することにもつながります。
また、終活は「死」と向き合うだけでなく、これからの人生をより良く生きるための前向きな活動と捉えられています。
若い時期から終活に取り組むことで、自身の人生観を見つめ直し、将来の目標や計画を立てる貴重な機会にもなるでしょう。
20代で終活を始める人が増加している背景
近年、20代の終活に取り組む若い世代が増加傾向にあります。
このような若い人たちが終活を意識し始めた背景には、いくつかの要因が考えられます。
終活への関心が高まっている
2012年に「終活」という言葉が新語・流行語大賞にランクインしたことで、年代を問わず終活への認知度が大きく向上しました。
かつては高齢者が行うイメージが強かった死後の準備ですが、メディアやインターネットを通じて若い世代にも情報が広まり、身近なテーマとして捉えられるようになっています。
特にインターネットやSNSでは、実際に終活に取り組む若い人たちの体験談なども共有されており、終活ノートやエンディングノートといった具体的な方法についても情報収集しやすい環境になりました。
このように、終活に関する情報へのアクセスが容易になったことが、若い世代の関心を高める一因と考えられます。
多様な生き方が選択できるようになっている
現代社会では、個人の価値観が多様化し、ライフスタイルも多様な選択肢が存在します。
結婚観や家族のあり方も変化し、一人で生活する人や、従来の家族の形にとらわれない生き方を選ぶ若い世代も増えています。
このような状況において、もしもの時に自分の希望をどのように伝え、誰に託すのかといったことを、元気なうちから考えておくことの重要性が認識されるようになってきました。
多様な生き方を選択できるようになったからこそ、自分自身の最期についても主体的に考え、準備を進めたいと考える若い世代が増えていると言えるでしょう。
若い時期に終活を行う利点
20代のような若い時期に終活に取り組むことは、多くの利点をもたらします。
死への不安が和らぐ
死は誰にでも訪れるものですが、特に若い世代にとっては遠い未来のことのように感じられ、漠然とした不安を抱くこともあるかもしれません。
しかし、終活を通じて自身の死について具体的に考え、準備を進めることで、このような不安を軽減することが期待できます。
例えば、もしもの時に家族に迷惑をかけないよう、財産や大切な情報の整理をしておけば、心の中に安心感が生まれるでしょう。
また、自身の最期の迎え方や希望を明確にしておくことで、残りの人生をより前向きに、そして安心して生きることにつながります。
人生の目標や計画を立てられる
終活は、自身の人生を振り返り、将来について深く考える貴重な機会となります。
若いうちから終活でやること、例えばエンディングノートを作成する過程で、「自分は何を大切にしたいのか」「これからどのような人生を送りたいのか」といった問いと向き合うことになるでしょう。
このプロセスを通じて、自身の価値観や本当にやりたいことが明確になり、今後の人生の目標や具体的な計画を立てやすくなります。
人生の早い段階でこのような自己分析を行うことは、その後のキャリア形成やライフイベントにおいても、より自分らしい選択をする助けとなるでしょう。
日々の生活が快適になる
終活の一環として行う身の回りの整理、いわゆる断捨離は、日々の生活空間を快適にするだけでなく、精神的なゆとりも生み出します。
若いうちから物の要・不要を見極め、本当に必要なものだけに囲まれた生活を送ることで、物理的な快適さだけでなく、「物に縛られない」という精神的な身軽さにもつながります。
また、断捨離を通じて自分にとって何が大切か確認することは、今後の消費行動やライフスタイルにも良い影響を与え、より意識的な生活を送るきっかけとなりえます。
時間や経済的な余裕が生まれる
断捨離によって物の管理にかかる時間や労力が減ると、その分を趣味や自己投資、家族との時間など、本当に価値を感じることに使えるようになります。
また、衝動買いや不要な物の購入が減ることで、自然と無駄な出費が抑えられ、経済的な余裕も生まれるでしょう。
若いうちからこのような習慣を身につけることは、将来に向けた貯蓄や資産形成を始める上でも有利に働きます。
終活をきっかけとした身辺整理は、時間的・経済的な好循環を生み出し、より計画的で豊かな人生を送るための基盤を築くと言えます。
親の終活についても考えるきっかけになる
若い世代自身が終活に関心を持ち、自身の将来について考え始めることは、同時に自身の親の終活についても考える貴重なきっかけとなります。
親世代は終活の必要性を感じつつも、何から始めれば良いか分からなかったり、きっかけがなかったりすることも少なくありません。
子供である若い世代から終活の話を持ちかけたり、自身の終活の取り組みを共有したりすることで、親も自身の終活について考え始める可能性が高まります。
親子で終活について話し合うことは、お互いの意思確認ができるだけでなく、将来的に起こりうる様々な手続きや整理をスムーズに進めるためにも非常に有効です。
若い時期に終活を行う上での注意点
若い時期に終活を始めることには多くのメリットがありますが、いくつか注意しておきたい点もあります。
終活を死への準備と捉えない
終活という言葉から、「死」を連想し、ネガティブな印象を持つ人もいるかもしれません。
特に若い人にとっては、自身の死を具体的に想像することが難しく、終活を始めることに抵抗を感じる場合もあるでしょう。
しかし、終活の本質は、残りの人生をより良く生きるために、過去を整理し、現在を見つめ直し、将来の希望を明確にすることにあります。
終活でやることリストを作成する際も、死後の手続きだけでなく、これからの人生で達成したい目標や、大切にしたい人間関係など、ポジティブな側面に焦点を当てるように意識しましょう。
終活を単なる死への準備ではなく、より充実した人生を送るための活動として捉えることが、前向きに取り組むための鍵となります。
一人で抱え込まずに相談する
終活は自身の人生に関わる個人的な取り組みですが、一人で全てを抱え込んでしまうと、不安が大きくなったり、適切な判断が難しくなったりする可能性があります。
特に若い世代の場合、終活に関する情報や経験が少ないため、迷ったり悩んだりすることも多いでしょう。
そのような時は、信頼できる家族や友人、パートナーに相談してみることが大切です。
終活を始めたきっかけや、どのようなことを考えているのかをオープンに話すことで、気持ちが楽になるだけでなく、客観的なアドバイスやサポートを得られる場合もあります。
また、必要に応じて専門家や終活に関する相談窓口を利用することも有効な手段です。
不必要な高額商品や詐欺に注意する
終活への関心が高まるにつれて、終活関連のサービスや商品も多様化しています。
中には、終活に対する不安を煽り、不必要な高額商品やサービスを契約させようとする悪質な業者も存在します。
特に若い人や終活に関する知識が少ない人は、情報に惑わされやすく、詐欺の被害にあうリスクも考えられます。
終活に関する商品やサービスを検討する際は、複数の情報源を比較検討し、内容を十分に理解することが重要です。
安易に契約せず、必要であれば家族や信頼できる人に相談したり、消費者センターなどの公的機関に問い合わせたりするなど、慎重な判断を心がけましょう。
20代におすすめの終活の進め方
20代の終活は、難しく考える必要はありません。まずは身近なところから、そして無理のない範囲で始めるのがおすすめです。
ここでは、若い人でも簡単に始められる終活のステップをご紹介します。
身の回りの物を整理する(断捨離)
終活の第一歩として、身の回りの物を整理する、いわゆる断捨離は非常におすすめです。
まだ物が少ない若い時期から断捨離を習慣化することで、将来的に遺品整理で家族に負担をかけるリスクを減らせます。
また、物理的に空間が片付くだけでなく、「必要なものを見極める力」が養われ、衝動買いが減るなど、生活全般に良い影響を与えます。
一度に全てを完璧に片付けようとするのではなく、引き出し一つや特定のクローゼットなど、小さな範囲から始めてみると良いでしょう。
使っていない物や不要な物を手放すことで、本当に大切なものが何かが見えてきます。
デジタルデータの整理を行う
現代の若い世代は、パソコンやスマートフォンの中に膨大なデジタルデータを持っています。
写真や動画、SNSのアカウント、オンラインサービスの利用履歴など、これらのデジタルデータは、もしもの時に家族が整理するのに大きな負担となる可能性があります。
終活の一環として、これらのデジタルデータの整理を行うことは非常に重要です。
不要なデータは削除し、大切なデータはバックアップを取るなどの整理を定期的に行いましょう。
また、各種サービスのIDやパスワード、さらには死後のアカウントの扱いに関する希望などを整理しておくことも、残された家族が困らないために必要な準備と言えます。
エンディングノートを作成する
エンディングノートは、自身の情報や希望を自由に書き記すことができるノートで、終活の重要なツールの一つです。
法的な効力はないものの、家族に自分の意思を伝える手段として非常に役立ちます。
終活ノートとも呼ばれるエンディングノートには、以下のような情報を記しておきましょう。
- 氏名
- 生年月日
- 保有資産
- 加入している保険
- 延命治療の希望
- 葬儀やお墓に関する希望
- 家族へのメッセージ
20代で全ての項目を埋める必要はありません。書けるところから少しずつ、自分のペースで記入していくことが大切です。
エンディングノートを作成する過程で、自身の人生や将来について深く考えるきっかけにもなるでしょう。
将来の人生設計を考える
終活は、単に人生の終わりに備えるだけでなく、これからの人生をどう生きるかを考える機会でもあります。
若いうちから自身の価値観や将来の目標について考え、人生設計を立てることは、より意識的に、そして後悔なく生きるために非常に重要です。
どのような仕事に就きたいか、結婚や子育ては考えているか、どのようなライフスタイルを送りたいかなど、将来の希望や理想を具体的に思い描いてみましょう。
人生設計は一度立てたら終わりではなく、ライフステージの変化に合わせて見直し、修正していくことが大切です。
終活をきっかけに将来の人生設計と向き合うことで、日々の生活に目的意識が生まれ、より充実した毎日を送ることにつながるでしょう。
まとめ
20代で終活を始めることは、決して早すぎることはありません。
むしろ、若い世代が終活に取り組むことは、将来への備えになるだけでなく、自分自身の人生をより豊かにするための多くのメリットがあるのです。
若いうちから終活を通じて自分自身と向き合い、将来について考える時間は、その後の人生をより後悔なく、自分らしく生きるための貴重な機会となるでしょう。
ぜひ、あなたもこの若い時期から終活を始めてみませんか。
わたしたちおうち整理士でも終活・生前整理のお手伝いを行なっています。お客様に寄り添い、親身になってお話を聞かせていただきます。
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これまでにおうち整理士で700件以上の遺品整理を担当。特殊清掃、リフォーム、骨董品買取など幅広い経験を重ねた上で知識を取得し、お客様に寄り添った仕事をモットーとしている。一般社団法人 遺品整理士認定協会「遺品整理士」を所持。