生前整理のデメリットとは|進め方について解説
最終更新日:2025.01.20
生前整理とは、自身の死後に備えて持ち物や資産を見直し整理する行為のことを指します。遺族への負担を減らすことが主な目的ですが、注意すべきデメリットも存在します。
この記事では、生前整理の具体的なデメリットや進め方をご紹介します。事前に必要な知識を身につけておけば、円滑な生前整理に繋がりますよ。
こんにちは。おうち整理士の榛田(はりた)です。今回は、生前整理のデメリットや、進め方、注意点などを詳しく解説します。
目次
生前整理って何?
生前整理とは、万が一の事態に備えて物品や資産の整理をすることです。ここからは具体的に何を整理すればいいのか、解説していきます。
生前整理でやること
生前整理で最初にやることは、不用品の断捨離や片付けです。持ち物を見直し、必要なものと不要なものをきちんと仕分けることが、生前整理の基本となります。使っていない物や他人に引き継ぐ必要のない物を手放すことで、生活空間が整い、気持ちの整理も進むことでしょう。
さらに、財産の把握や遺産相続についても適切に準備する必要があります。生前のうちに財産の分配を考え、それをエンディングノートに記載しておくことで、自分の意向を家族に伝えることができます。同時に、葬儀の内容や死後の手続きについての希望も明確にすることがポイントです。
これらの作業を進めることで、生前のうちに身の回りを整理し、家族に負担を残さない形で準備を整えることができます。
遺品整理との違い
生前整理と遺品整理とは、目的や進行方法において明確な違いがあります。生前整理は、自分で計画的に行うことができるため、自分の意思を反映しながら整理を進めることが可能です。例えば、大切な思い出の品や自身が所有するものを、自分自身で判断して必要か不要かを決められます。
一方、遺品整理とは、親や家族などが亡くなった後に行われるものであり、遺族がその対応を引き受けることになるため、精神的および時間的な負担が大きくなる場合があります。
生前整理のデメリット
生前整理には利点が多い一方、いくつかのデメリットや注意点も存在します。事前に確認しておきましょう。
時間がかかる
生前整理が時間を要する理由はさまざまです。まず、持ち物を一つ一つ見直す過程では、思い出が掘り起こされ、感傷的になりやすくなります。その結果、作業の進行が計画通りに進まず、遅れることも多々あります。また、細かい品や大型家具を整理する際には、それぞれに適した処分方法が求められるため、慎重な進め方が必要になります。
体力や気力が必要
生前整理を行う際には、体力や気力が求められる場面が多くあります。特に、大型の家具や家電を動かす時に、肉体的な負担が大きくなります。また、思い入れのある品々を整理する過程では、精神的なストレスが生じやすいため、慎重に進める必要があります。こうした作業は、大規模な片付けや断捨離を伴うことが多く、一人で負担を抱え込むのは避けたいところです。
誤って大切なものを処分してしまう可能性
生前整理を行う際には、必要なものや思い出深い品を誤って処分してしまうリスクが常に存在します。このようなミスは、特に感情が高ぶっている状態で発生しやすいため、注意が必要です。また、無意識のうちに重要なものをゴミと一緒に処分してしまう可能性もあります。
不用品処理に掛かる費用
生前整理を進める際には、不用品処理に関する費用が発生することが少なくありません。不用品を処分する方法として、自治体のゴミ収集サービスを利用するのが最も安価な選択肢ですが、量が多い場合や大型家具、家電を含む場合には、個別の手続きが煩雑になり、追加料金が発生することがあります。そのため、効率よく作業を進めるためには、事前に計画を立てることが重要です。
悪徳業者とのトラブル
悪徳業者とのトラブルも避けたいところです。特に、明確な料金体系を提示しない業者には注意が必要です。契約後に予想外の追加料金が発生するリスクがあるため、料金やサービス内容は事前に細かく確認しましょう。
また、高額な請求や不誠実な対応もトラブルの原因となる可能性があるため、不審な点に気付いた場合はその業者との契約を考え直しましょう。
生前整理のメリット3つ
生前整理にはデメリットが存在するものの、メリットもたくさんあります。3つの観点から解説します。
遺品整理の負担を減らす
生前整理の効果のひとつとして、遺品整理の負担を軽減できる点が挙げられます。家族や親族は、故人の持ち物を片付ける際、思い出の品々を目にすることで、負担を感じることが少なくありません。生前に自分の持ち物を整理しておくことによって、遺族は亡くなった方の意向を汲みつつもスムーズに遺品整理を進めることができ、心理的な負担が和らぎます。
さらに、生前整理でどの品をどう扱うべきかを明確にしておくことで、家族間のコミュニケーションが円滑になり、意見の食い違いや争いを未然に防ぐことができます。また、故人の意志を尊重した片付けが実現することで、家族が安心感を得られます。
家族間での相続トラブルを防ぐ
生前整理は、家族間での相続トラブルを未然に防ぐことに繋がります。相続に関する取り決めが不明確なまま進めると、遺産分割の際に家族間で意見が衝突し、思わぬトラブルが発生することがしばしばあります。そのため、生前に自分の意向をはっきりと示しておくことが、家族の間に生じる誤解を防ぐ最大の助けになります。
具体的には、事前に遺言書を作成し、資産の分配について明確な指針を残しておくことが効果的です。さらに、エンディングノートに希望や詳細な考えを記載したり、可能であれば相続人である家族全員と話し合いましょう。
また、相続手続きに関して不安がある場合には、弁護士に相談することも重要です。専門的なアドバイスを受けることで、相続の手続きがスムーズに進むだけでなく、法的な観点から適切な措置をとることが可能になります。
将来の安心感
生前整理は、将来の安心感を得ることにも繋がります。整理を通じて物理的なスペースを確保できるだけでなく、心の余裕も生まれます。また、自分自身の人生を振り返り、何を残し何を手放すかを自ら決断することで、これからの生活を改めて見つめ直す機会が得られます。
生前整理を進めるコツ
生前整理を効率的に進めるためには、正しい進め方や効果的なやり方を理解することが必要です。一つずつ見ていきましょう。
やることをリスト化
やることを視覚化した「やることリスト」を活用して整理を進めることは、生前整理の基本です。
やることリストは、以下のように大きく6つに分けられます。
- 財産を整理
- エンディングノートを活用
- 不用品を処分
- 思い出の品を整理
- デジタルデータを整理
- 遺言書や法的書類を作成
このように細分化することで、具体的にどう行動すべきかが明確になり、目標とする整理の状態に向けて進めやすくなります。また、必要に応じて家族や友人の意見を反映させることで、より実用的で効率的なやることリストを作成することも可能です。
→あわせて読みたい
「生前整理でやることリスト|何から始めるべきか徹底解説」
計画的に少しずつ
生前整理は一度に多くの作業を行うことが難しいため、計画的な進行が必要です。特に、普段から慣れていない作業を行う際には、焦らずに少しずつ進めることが整理成功のコツとなります。例えば、毎週少しの時間を確保して一部屋ずつ整理すれば、無理なく進められます。
さらに、進行状況を可視化するために進捗を記録することをおすすめします。こうすることでモチベーションも維持しやすくなります。
遺品整理業者との連携
生前整理では、場合に応じて遺品整理業者を利用するのも大きなポイントです。物品の処分や整理作業を業者に依頼することで、大きな負担を軽減できます。しかし、業者選びには慎重さが求められます。しっかりとした実績や良い口コミ、透明性の高い料金体系を持つ業者を選びましょう。
信頼できる業者は、作業の進め方や物品の扱いについても細やかな配慮をしてくれます。見積もりを依頼したり、実際に依頼した人の経験談を参考にしたりすることで、より安心して任せられる業者を見つけられますよ。
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「生前整理業者の上手な選び方&できるだけ安く済ませるコツをプロが徹底解説!」
家族と協力
生前整理を進める際には、家族との協力が不可欠です。特に、相続や資産分配について話し合うことは非常に重要であり、整理の意図や思いを共有することで、家族の理解や納得を得ることができます。
また、大切な品々について家族で意見を出し合うことも、生前整理を進めるうえで有意義な時間となります。物品を一緒に整理するという行為そのものが、家族間のコミュニケーションを活性化させる大切な機会となるでしょう。
まとめ
生前整理にはいくつかデメリットがありますが、多くのメリットもあります。効率的な進め方を意識しながら、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。
わたしたちおうち整理士でも生前整理のお手伝いを行なっています。お客様に寄り添い、親身になってお話を聞かせていただきます。
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これまでにおうち整理士で700件以上の遺品整理を担当。特殊清掃、リフォーム、骨董品買取など幅広い経験を重ねた上で知識を取得し、お客様に寄り添った仕事をモットーとしている。一般社団法人 遺品整理士認定協会「遺品整理士」を所持。