遺品整理で見つかった入れ歯を手放す方法8つ。供養から処分まで
最終更新日:2024.11.19
遺品整理をしていると、故人の入れ歯が見つかることがあります。入れ歯は故人の体の一部なので、どのように手放せばよいかわかりにくい品物のひとつです。この記事では、遺品整理で見つかった故人の入れ歯を手放す方法を8つ紹介します。
こんにちは。おうち整理士の榛田(はりた)です。失った歯を補助するために使われる入れ歯。いざ使用者が亡くなると、残された家族は対応に困るでしょう。この記事では、故人の入れ歯を供養する方法だけでなく、処分する方法まで詳しく解説します。
故人の入れ歯を棺に入れて処分する場合
故人が常日頃身に付けていた入れ歯を、ご遺体と一緒に棺に入れたいと思う方も多いでしょう。しかし、火葬場の多くは、入れ歯のような不燃物を棺に入れることを推奨していません。熱で溶けた入れ歯の樹脂が、お骨を汚す恐れがあるからです。
入れ歯をつけて亡くなった場合は納棺士に外してもらい、棺に入れないようにしましょう。ただし、外すのが難しかったり、付けたままを強く希望されたりする場合は、例外で認められることもあります。
入れ歯がないと故人があの世で困るだろうとお考えであれば、副葬品として作られた木製の入れ歯を棺に入れることも可能です。その場合は、故人の口に含み綿を入れてふくらみを出し、生前と同じような表情にすることもできます。
入れ歯を棺に入れたいとお考えの方は、事前に葬儀会社や火葬場に問い合わせたほうがよいでしょう。
遺品整理で見つかった入れ歯を手放す方法
ここからは遺品整理で見つかった入れ歯を手放す方法を紹介します。
骨壺に入れる
入れ歯は骨壺に入れて供養することができます。火葬後なのでお骨を汚す心配もありませんし、棺に入れられないとされる眼鏡や指輪も添えられます。生前の愛用品と一緒であれば、故人も安心して旅立てるでしょう。
お焚き上げする
お焚き上げで供養してもよいでしょう。お金はかかりますが、罪悪感や喪失感を覚えることなく処分できます。お焚き上げを依頼する場合は、お近くの神社やお寺に問い合わせてみましょう。
「供養の手順がわからない」「相場を知りたい」といったお悩みがある方は、こちらの記事をご覧ください。遺品供養の種類や依頼方法はもちろん、相場や供養できるものの種類まで幅広く解説しています。
>>あわせて読みたい「遺品の供養って実は不要?供養する意味や依頼する方法、お焚き上げについて徹底解説」はこちら
寄付する
入れ歯は寄付することもできます。金属の付いた入れ歯はリサイクルされ、得られた収益金は日本ユニセフ協会の活動に使われます。捨てるくらいなら誰の役に立てたいとお考えの方は利用してみましょう。
全国の自治体や歯科医院だけでなく企業でも回収していますので、回収場所を知りたい方は以下のリンクからご確認ください。
ただし、寄付できる種類に決まりがある点にご注意ください。
<寄付できる入れ歯の種類>
- 金属が付いている「入れ歯」※金属のついていない入れ歯は寄付できません
- 歯にかぶせた「クラウン」(いわゆる「かぶせ」)
- 歯と歯を繋いだ「ブリッジ」(両脇の歯を使った差し歯)
- 歯に詰めた「インレー」(いわゆる「詰め物」)
歯科医院で処分してもらう
歯科医院で処分してもらってもよいでしょう。歯科医院は医療廃棄物の専門業者と廃棄物処理の契約を結んでいるため、処分できる場合があります。お世話になった先生に感謝の意を込めて返却したい人は、かかりつけの歯科医院にご連絡ください。
処分を断られた場合は、地域の歯科医師会に問い合わせてみましょう。
売る
金属の付いた入れ歯は売れることがあります。歯科金属の買取会社や、質屋が買い取っていますので、高値で売りたい方は複数の店で査定してもらうとよいでしょう。
遺品整理業者に回収してもらう
遺品整理業者に回収を依頼するのも手です。遺品整理業者とは故人の残した品物を引き取ってくれる業者で、入れ歯のような小さな遺品から仏壇のような大きな遺品まで回収してくれます。
ただし、1点だけで依頼すると費用が高くつくことがあるので、入れ歯だけでなく他の遺品と一緒に捨てるのがよいでしょう。
わたしたちおうち整理士も遺品整理のお手伝いをしています。入れ歯のような取り扱いに悩む遺品もお引き取りしております。見積もりも無料で簡単にできるので「何から手をつけていいかわからない・・・」という方はぜひ一度お試しください。
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ごみとして捨てる
供養する時間がなかったり、有用な使い道がなかったりした場合は、ごみとして捨ててもよいでしょう。おうち整理士のある大阪市では、入れ歯の収集区分が明記されていませんが、問い合わせたところ可燃ごみ扱いでした。
同様に、ほとんどの自治体でも可燃ごみか不燃ごみに分類されています。捨てる前にお住まいの自治体のホームページを確認し、正しく処分しましょう。
まとめ
遺品整理で見つかった入れ歯の手放し方を8つ紹介しました。入れ歯は故人が常日頃使っていたものなので、どのように手放すべきか迷う方も多いと思います。
手放し方には、処分だけでなく供養もありますので、ご自身の納得いく方法を選んでください。
これまでにおうち整理士で700件以上の遺品整理を担当。特殊清掃、リフォーム、骨董品買取など幅広い経験を重ねた上で知識を取得し、お客様に寄り添った仕事をモットーとしている。一般社団法人 遺品整理士認定協会「遺品整理士」を所持。