神棚を処分する方法は?遺品整理のプロが教える方法4つと費用の相場
最終更新日:2024.11.19
家にある神棚。買い替えをしたいと思っても、古い神棚をどう処分すればいいのかわからない人も多いようです。
そこで今回は、片付け業者のプロが神棚の処分の方法や費用の相場をご紹介します。
こんにちは。おうち整理士の榛田(はりた)です。今回は、ご家庭にある神棚を処分する方法を4つご紹介します。
目次
神棚とは
「神棚には神様がいるのよ」
そう言われた経験を持つ人も少なくないでしょう。神棚は、家の中で神様を祀(まつ)る場所とされてきました。
正確には、神社からもらったご神札(しんさつ)を飾る場所です。
素材は無垢材が多く、長く使っていると劣化してくるので買い替えが必要です。
鏡はご神鏡(しんきょう)と呼ばれ、ある場合とない場合があります。
ご神鏡は天照大御神を祀(まつ)っていると言われています。
神棚を処分する方法と費用は?
神棚を処分する方法は4つあります。
それぞれどんな風に処分するのか、費用の相場も一緒に見ていきましょう。
神社に持ち込む(郵送の場合も) 費用:5,000円~
神社に神棚を持ち込んで、供養してもらう方法です。基本的には持ち込みですが、神社によっては郵送で受け付けてくれるところもあります。
神社で供養してもらう方法は3つあるので、あわせて確認してみましょう。
①祈祷(きとう)
神社で神棚に宿った神様を抜くための祈祷をしてもらいます。
この祈祷を受けることで、神棚はただの木箱となり、処分ができるようになります。
②御札返納
神棚の中に御札がある場合もあります。
神道の中には、「神は御札に宿っている」という考え方もあります。この場合、神は神棚に宿っているのではなく、御札に宿っているため、神棚ではなく御札を供養する意味で神社に御札を返納します。
御札を返納する神社は、一神教などの特殊な宗派を除けばどこの神社でも構いません。神社によっては、御札を返納する場所を常設している場合もあります。「返納所」「納札所」などの名前で案内が出ている場所が御札を返す場所になります。
御札を返納する場合、神社に御札を返しさえすれば、神棚は自分で処分してもよくなります。
「神棚を自分で処分するのは気が引ける」という場合には、あわせてお焚き上げをしてもらえないか聞いてみましょう。
③お焚き上げ
お焚き上げとは、不要になった品物を感謝を込めて炎にくべることで浄化し、天に返す儀式です。ひな人形などの人形を供養するために燃やすのも、お焚き上げです。お焚き上げを単体で行うことはほとんどなく、基本的に祈祷か御札返納をしてからお焚き上げという流れになります。
神棚は無垢材で作られることが多いためお焚き上げができますが、ご神鏡がある場合、神社によっては引き取れないこともあります。ご神鏡は燃えない素材でできていることが多く、お焚き上げをしても燃え残ってしまうからです。
>>あわせて読みたい「遺品の供養って実は不要?供養する意味や依頼する方法、お焚き上げについて徹底解説」はこちら
神社に神棚を持ち込んだ場合の費用の相場は?
神社に神棚を持ち込んだ場合、祈祷費用として5000円ほどかかります。
通常は祈祷とお焚き上げがセットになっているので、それ以上の費用はかかりません。
神棚を処分する費用や方法は神社によって違うので、事前に問い合わせをしましょう。
◼️どんど焼きでもOK
どんど焼きは、小正月と呼ばれる1月15日に行われる火祭り行事です。
門松などのお正月の飾りやお守り、御札、子供の書いた習字などを燃やします。
燃やした火でお餅を焼いて食べるのですが、このどんど焼きで神棚も燃やすことができます。
どんど焼きは地域行事として各地に根付いており、地域によって呼び名が違います。
お正月飾りを処分するのと一緒に、神棚をどんど焼きにくべてもいいでしょう。
神棚販売店に引き取りを依頼する 費用:無料~5,000円程度
神棚を販売しているお店で、今使っている神棚を引き取ってくれることもあります。
新規で神棚を購入したお客様への特典として使っていた神棚を引き取るサービスならば、神棚の郵送費だけで済むことも。
神棚の買い替えを検討している場合は、古い神棚を処分してくれるか聞いたほうがいいでしょう。
仏壇や神棚の処分業者に依頼する 費用:数千~数万円
仏壇や神棚の処分を行っている業者に処分を依頼することもできます。
業者によってサービスはさまざまで、不用品回収も行っている企業なら数千円、神棚の専門業者に依頼すると数万円かかる場合もあります。
専門業者でない場合は、本当にただ神棚を回収するだけで御祈祷などはしないことが多いため、先に神社で御祈祷をしてもらいましょう。
自分でゴミとして捨てる 無料~
御祈祷を終えた神棚はただのモノなので、ゴミとして処分することもできます。バラバラに解体すれば、可燃ゴミとして出すことも可能です。
地域によって神棚の扱いは違い、大阪市の場合はその他の粗大ごみ扱いになります。場所によっては神棚を扱っていない自治体もあるので、捨てる前にチェックしましょう。
いくらもう神様が宿っていないとはいえ、ゴミとして処分するのは気が引ける場合は、神社にお焚き上げをお願いしましょう。
神棚を処分する方法のメリットデメリット一覧
神棚を処分する方法は4つですが、それぞれメリットデメリットがあります。どんな特徴があるのか見てみましょう。
方法 | メリット | デメリット |
神社に持ち込む | ・神棚の神聖さを失わずに処分ができる | ・自分で手配や交渉をしなくてはいけない ・どんど焼きを利用する場合は、日付が限定される |
神棚販売店に引き取りを依頼する | ・買い替えの時などに古い神棚を処分しやすい | ・購入者でないと対応してくれないところもある |
専門業者に依頼する | ・依頼するだけなので手軽に処分できる | ・他の方法に比べて費用が高くなってしまう場合もある |
自分で捨てる | ・依頼するだけなので手軽に処分できる | ・コストを押さえて処分できる ・神棚だとわかる形で捨てると嫌がる人も |
神棚を処分するタイミングは?
神棚は家の中に神様を招き、災厄から家族を守るものです。そのため、頻繁に買い替えるものではありません。
どんな時に神棚を処分する人が多いのかご紹介します。
新しい年と共に
新年を迎える時に新しい神棚をお迎えする人もいます。
また、伊勢神宮では式年遷宮(しきねんせんぐう)といって、20年に一度全てを新しくして大御神に新宮に来ていただく儀式があります。
この式年遷宮にあわせて神棚を買い替える人もいるようです。
神棚が汚れてきた
どんなに手入れをしていても、神棚は劣化していきます。そのため、老朽化や汚れが気になった時に買い替える人もいます。
神棚は神様がいる場所なので、穢(けが)れに通じる汚れはないほうがいいようです。
引っ越しやリフォーム
引っ越しやリフォームなど、人間の住まいが変わるタイミングで神棚を買い替える人もいます。
基本的に新しい神棚を迎える時には前の物より大きなものを迎えていきますが、転居先の住宅事情によっては小さなサイズにする人もいます。
また、引っ越しやリフォームとなれば、神棚以外の不用品もたくさん出てきます。そういった不用品と一緒に片付け業者に頼むのも手です。
実家がなくなり、神棚の引き取り手がいなくなった
昔は長男が家を継ぐのが当たり前でしたが、近年では結婚生活のあり方や住宅事情が以前とは大きく異なっています。
そのため、「実家に神棚があるけど誰も引き取れない」というケースも珍しくありません。
これまで家を守ってくれた神様に礼を尽くしてから処分するようにしましょう。
まとめ
今回は、神棚の処分方法と費用の相場をご紹介しました。
日本では八百万の神と言われる通り、古来から神式が生活に根付いています。神棚は、その象徴でもあるのです。ゴミとして捨てることもできますが、それでは気が咎める人もいます。
わたしたちおうち整理士でも、家具や家電などの不用品の引き取りのほかに神棚も扱っています。ご希望があればお焚き上げの手配も行っております。
「費用が気になる」という方はぜひ無料の見積もりをお試しください。10秒程度で相場がすぐにわかりますよ。
【簡単】10秒で完了!
これまでにおうち整理士で700件以上の遺品整理を担当。特殊清掃、リフォーム、骨董品買取など幅広い経験を重ねた上で知識を取得し、お客様に寄り添った仕事をモットーとしている。一般社団法人 遺品整理士認定協会「遺品整理士」を所持。