終活とは?|終活をすべき理由と具体的な方法6つを徹底解説
最終更新日:2024.11.19
「終活」という言葉を耳にしたことのある方もいるでしょう。人生の終わりに向けた支度をする、それが終活です。
この記事では、終活を行ったほうが良い理由や終活の方法を具体的にご紹介します。
こんにちは。おうち整理士の榛田(はりた)です。終活をしようと思っても具体的に何をすればいいのかわからない方も多いでしょう。数多の生前整理や遺品整理のお手伝いをしてきた身として、正しい終活の方法をご紹介します。
目次
終活とは
終活は、人生の残りの時間を有意義に過ごすための活動のことを指します。
よく身辺整理と誤解している人がいますが、終活は身辺整理のみに留まりません。自分の死後周囲が困らないよう配慮するのはもちろん、これから終わりゆく自分の人生をより良いものにするのが終活です。
終活は何のためにするの?
終活には目的があります。ひとつは「自分のため」、もうひとつは「家族のため」です。
自分のための終活は、残りの人生を謳歌したり未練を残さないために行います。旅行に行くのもその一つです。終活というと何か我慢しなければならないようなイメージがありますが、人生がいつ終わるのかは誰にもわかりません。余生を充実させるための終活も必要なのです。
また、老後の介護や治療に関して自分の希望を書き残しておくことで、望んだ介護や医療が受けられる可能性が高まります。それも「自分のための終活」の一環です。
家族のための終活は、残されたご家族が困らないよう、自分自身の情報をまとめたり、身辺を片付けておくことを指します。よく残されたご家族が困るのが、「キャッシュカードの暗証番号がわからない」「本籍地が今の家だと思っていたら違った」「交友関係がわからない」などです。そういったことがないよう、家族のための終活も行いましょう。
終活の具体的な方法6つ
終活の意味や目的はわかりましたが、具体的に何をすればいいのでしょう。ここでは、一般的に行われている終活の方法をご紹介します。
終活1:エンディングノートを書く
①エンディングノートとは?
エンディングノートとは、文字通り自分の終わりについて記すものです。遺言書とは違い、法的な拘束力はないため、自由に書くことができます。また、遺言書は死後のことに限定されるのに対し、エンディングノートは医療や介護などの希望を書くこともできます。ただし、法的拘束力はないため、エンディングノートに書いたことが全て叶えられるとは限りません。死後の財産分与や葬儀など、どうしても叶えたいことがある場合には、法的拘束力のある遺言書を活用しましょう。
②エンディングノートの書き方
エンディングノートは形式が決まっていないため、「必ず書かなければいけない」という内容はありません。ですが、自分の情報をまとめるにあたって書いておいたほうが良い内容をご紹介します。
- ■本人の情報
- 住所、氏名、本籍、マイナンバーなど自分に関する情報をまとめておきましょう。特に本籍は家族でも知らないことがあります。現在の住居から遠く離れた場所に本籍があると、取り寄せにも時間がかかります。一度自分の本籍を確認しておきましょう。
- ■関係する人物や間柄
- 家族や親戚、親しい人や会社関係の人など交友関係と間柄をまとめておきましょう。
- ■介護や医療の希望について
- 延命措置や臓器提供の有無、介護や治療の方針は誰の意見を優先するのかなど、自分の希望を書いておきましょう。
- ■財産について
- 自分の持っている不動産や資産などをまとめておきましょう。取引銀行口座、通帳・カードの場所、暗証番号など具体的に書いておくと残された家族の役に立ちます。借金やローンの残債がある場合には、その旨も記載しておきましょう。
- ■契約について
- 電気、水道、ガスなどの契約先・契約番号をまとめておきましょう。また、通販などネット関連の課金型登録サイトやそのID・パスワード、データを処分する際の希望もあるといいでしょう。パソコンやスマホにロックをかけている場合には、パスワードも記載しておきましょう。
- ■葬儀・お墓について
- 生前に予約していたり、本人の希望がある場合には書いておきましょう。
- ■遺言書について
- エンディングノートとは別に遺言書がある場合には、遺言書の保管場所などを記載しておきます。
- ■ペットがいる場合には
- ペットを飼っている場合には、万一に備えて引き取り手の連絡先を書いておきましょう。かかりつけの動物病院の名前や連絡先、手術歴や病気の有無、好物や苦手なもの、好きなこと嫌いなことなどなるべく詳しく書いておきましょう。
③エンディングノートの保管方法
エンディングノートは個人情報の塊なので慎重な保管が必要です。しかし、エンディングノートが活用されるのは本人に不慮の事態が起きた時。貸金庫など本人しか開けられない場所では意味がないし、かといって目につく場所では盗難の恐れもあります。
例えば全ての情報を1冊にまとめず、配偶者には介護の希望や契約に関することを書いたものを渡しておき、死後に遺産配分を書き記したものが見つかるようにするのもいいでしょう。
終活2:遺言書を書く
遺言書は、財産を持つ人が死後に自分の意思を反映させるために残す書類です。遺言書には種類があり、
- ①自分が手書で書く自筆証書遺言
- ②公証人が自分の意思を書面に落とし込む公正証書遺言
- ③遺言書を作ったことを誰にも知られたくない場合に公証役場で自分が作った遺言書を記録してもらう秘密証書遺言
があります。
それぞれ書かなければならない内容や手順が定められているため、自己流で書くのはやめておきましょう。
終活3:身辺整理をする
終活というと身辺整理を思い浮かべる人も多いでしょう。身辺整理とはいえ、まだまだ生活していくのですから、いらないものを捨てるだけで十分です。自分の周りに使わないけど持っているものがないか今一度確認しましょう。
「実は捨てられなかったものが大量にある」という場合には、不用品回収業者に依頼するのも手です。品物によっては買取をしてくれるところもあるので、まずは一度相談してみましょう。
>>あわせて読みたい「終活に向けた断捨離の失敗しない進め方を徹底解説」はこちら
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終活4:葬儀を生前予約する
終活の一環として取り組む人が増えているのが、葬儀の生前予約です。葬儀社に事前に自分の葬儀について相談し、規模や内容を決めて内金を支払うことで自分らしい葬儀をすることができます。また、先に予約を済ませておくことで残された家族の負担を軽くすることができます。
終活5:お墓を決定する
お墓と言うと家族代々のお墓を連想する方も多いでしょう。近年ではお墓のスタイルも多様化され、さまざまな形式のお墓があります。
- ■家墓、塁代墓
- お墓の中でもっともポピュラーなもので、本家の人達が入り親から子へと引き継がれていくお墓です。
- ■個人墓
- 有名人などがよく使うスタイルで、一族とは別に一人だけ別でお墓を建てる形です。
- ■夫婦墓
- 一族とは別に夫婦だけが入るお墓です。
- ■共同墓
- 家族ではなく、宗教など同じ志や信仰を持った人が入るお墓です。
お墓に種類があるように、墓地にも種類があります。場所によって管理者が異なるので注意しましょう。
- ■寺院墓地
- お寺が管理しているお墓です。お墓に入るには檀家であることが条件になっている場合が多くなっています。
- ■民営霊園
- 宗教法人や企業などが運営しているお墓です。宗教的な制約が少なく、お墓の種類もバリエーションがあります。
- ■公営霊園
- 自治体が運営している墓地です。お墓に入るには、その自治体に住んでいることが条件になります。
終活6:自分のための終活を忘れずに
これまで家族のための終活についてご紹介してきましたが、自分の人生を豊かにするのも終活の大切なポイントです。あちこち旅行に行ったり、釣りや手芸など趣味にいそしむ人もいます。この先、何をして生きていたいか、どんなライフスタイルで過ごしたいかよく考えてみましょう。
>>あわせて読みたい「おひとりさまの終活でやるべき6つのこと」はこちら
終活を始めるタイミングは?
終活を始めるタイミングにこれといった決まりはありません。しかし、なるべくなら元気なうちにしておきたいものです。「すぐにやらなくていい」と思える余裕のある今だからこそ、終活を始めてみませんか?
まとめ
人生の締めくくりを綺麗に迎えるための終活。言葉は耳にしても具体的に何をしていいのか知らない人もいます。この記事を参考に、ご自身の終活の在り方について考えてみてください。
これまでにおうち整理士で700件以上の遺品整理を担当。特殊清掃、リフォーム、骨董品買取など幅広い経験を重ねた上で知識を取得し、お客様に寄り添った仕事をモットーとしている。一般社団法人 遺品整理士認定協会「遺品整理士」を所持。