一人暮らしの人が死亡した時の後片付け|進め方や確認する点などを解説
最終更新日:2024.11.20
高齢の親族が一人暮らしをしている、身寄りがない人に部屋を貸しているなどといった際、「一人暮らしの人が死亡したら、後片付けはどうしたら良いんだろう」と、不安に思うことがあるでしょう。この記事では一人暮らしの人が死亡した時の後片付けの進め方や確認する点などを解説しています。
こんにちは。おうち整理士の榛田(はりた)です。一人暮らししている人が突然亡くなってしまったら、後片付けは誰がどのように進めるのか気になります。事前に知っておくことで、万一の時に慌てずに対応できますので、詳細をしっかり確認しておきましょう。
目次
一人暮らしの人が死亡した時の後片付けは誰がやる?
一人暮らしの人が死亡したら、故人の住まいの片付けは、一般的には相続人である遺族、あるいは賃貸の場合は連帯保証人が行うことになります。
持ち家か賃貸かなど故人が住んでいた場所、さらに身寄りがあるかないかで片付ける人が変わってきます。それぞれのパターンを確認していきましょう。
相続人が複数いる場合
相続人が複数いる場合は、遺族間で、誰がいつどうやって後片付けをするのか、きちんと決めておくと良いです。また、片付けを業者に依頼することになったら、誰が費用を出すのか等も話し合いで決めておきましょう。遺品の取扱いや誰が何を相続するかも事前に話し合っておくことで、後々トラブルになりにくくなります。
故人に身寄りがない場合
故人に身寄りがない場合は、故人が持ち家と賃貸どちらに住んでいたかによって対応する人が異なります。持ち家と賃貸の場合、それぞれを解説していきます。
身寄りがない故人が持ち家に住んでいた場合
持ち家を相続する人が誰もいないかつ遺言状もない場合は、家庭裁判所から故人の財産を代わりに管理する相続財産管理人が選任されます。これは、地域の弁護士などが選ばれることが多いです。さらに持ち家などの故人の財産は、国庫に入ることになります。
身寄りがない故人が賃貸に住んでいた場合
相続人がいない、もしくは身内のいない一人暮らし者を受け入れていた場合、不動産物件所有者や大家さんが、故人の部屋を片付けなければなりません。これは義務付けられているわけではありませんが、そのままにしておくと、新たな入居者を入れられないので、収益を得ることができません。また、周囲の住民に異臭や害虫等の影響を与えてしまうこともあるので、やらざるを得ないでしょう。
ただし、孤独死保険など火災保険の中には、孤独死に備えた保険もあり、遺品整理や原状回復費用を補償しているサービスもあります。これらに加入しているのであれば、早急に保険会社に連絡・相談をするようにしましょう。
その際は、保険の対象となっていない事柄に関しては、不動産物件所有者や大家さんが費用を支払わなければならないこともあるので、加入している保険の内容をあわせて確認することが重要です。
一人暮らしの人が死亡した時の後片付けはいつまでにやる?
持ち家と賃貸、それぞれいつまでに後片付けをしなければならないのかを解説していきます。
持ち家の場合
契約の期間がある賃貸とは違い、期限が迫っているわけではないので、片付ける人のタイミングで進めて良いです。しかし、長期間後片付けをせずに放置していると、放火や住居侵入・窃盗といった犯罪に巻き込まれたり、地震や台風などの自然災害で家屋が被害に遭うこともあるので、長い間放置するのはやめましょう。
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賃貸の場合
部屋の引き渡しの日までに後片付けをしなけれなならないので、それがいつまでなのか、大家さんや管理会社にすぐに確認する必要があります。
また、遺族が相続を放棄していても、その遺族が連帯保証人になっている場合は、退去の日までに、部屋を片付けて明け渡さなければなないので注意しましょう。
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一人暮らしの人が死亡した時の後片付けの進め方
一人暮らしの人が死亡した時は、死亡した状況や部屋の状態、故人の荷物の量、住まいの大きさによって、後片付けを自分で行うか、業者に依頼するかを決めていくと良いです。
自分達で後片付けを行う際は、以下のポイントをおさえ、進めていきましょう。
遺品・遺産を確認する
クレジットカードや印鑑、通帳、また持ち家の場合は土地の権利書など、処分してはいけない物を確認します。その他貴金属類など価値のある物がないかもチェックしておきましょう。さらに、誰が何を相続するかなどもあわせて決めておくと良いです。
不用品とそうでない物に仕分けをする
価値のある物や思い出の品、相続する物を仕分けしましょう。価値のある物や思い出の品など、誰が相続するのか、不用品は回収業者に依頼するのか、はたまた自分達で処分をするのかといったことも、片付けをする前に決めておくとスムーズです。
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自分で後片付けが出来ない場合は遺品整理業者に頼る
遺品が大量にあり、自分達で仕分けをしたり、運び出したりするのが大変な場合や、人手が足りなかったり、片付ける時間が無いなど、自分達だけで後片付けをすることが困難な場合は、遺品整理業者に頼ると良いでしょう。
遺品整理業者とは?
遺品整理業者とは、遺族など後片付けをしなければならない人の代わりに遺品整理を行う業者のことです。遺品を整理し、不用品の処分をしたり、貴重品や不用品を仕分けるサービスがある業者もあります。
遺品整理業者に依頼する時に確認すること
遺品整理業者の依頼を検討している際は、以下のことを事前に確認しておくと良いです。
オプションやサービス内容を事前にチェック
遺品・遺産を仕分けるオプションをつけている業者も多いため、遺品が大量にあり、自分達だけで仕分けするのが大変な場合は、そういったオプション・サービスを利用するのも手です。事前にサービスの有無を確認しておくと良いでしょう。
また、不用な遺品を買い取ってくれる業者や供養の依頼を受けてくれる業者もあります。必要な際は依頼前にサービス内容をチェックしておきましょう。
特殊清掃の対応をしている業者も
業者の中には特殊清掃の対応をしているところもあります。
孤独死などで発見が遅れてしまい、遺体の腐敗で部屋が汚れてしまうこともあります。さらに腐敗の状態がひどい場合は、健康を損なう恐れもあり、入室すらできないこともあります。そういったケースでは、特殊清掃が必要になるため、特殊清掃の対応をしている業者に依頼しましょう。
見積もりを出してもらう
遺品整理業者に依頼する際は、費用が発生するので、依頼時は、部屋の状況や遺品の量など詳細を正確に伝え、見積もりを出してもらうことが大切です。オプション内容や相場の比較もできるので、数社見積もりを依頼するのも良いです。
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まとめ
一人暮らしの人が死亡した時の後片付けについて解説しました。誰がいつまでに、どのように進めるかは、故人の身寄りがあるかないか、さらに住んでいた環境によって決まります。万一に備え、一人暮らし者の家族や環境を事前に考慮しておくと良いでしょう。
これまでにおうち整理士で700件以上の遺品整理を担当。特殊清掃、リフォーム、骨董品買取など幅広い経験を重ねた上で知識を取得し、お客様に寄り添った仕事をモットーとしている。一般社団法人 遺品整理士認定協会「遺品整理士」を所持。